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仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳で南アルプスに行った翌週は、北アルプスへ。
常念岳は前年に蝶ヶ岳に行った際に縦走する予定だったが、悪天候のため断念した経緯がある。
アクセスは車で、一の沢のヒエ平登山口から。
登山口の休憩所では、サービスで温かいお茶とミニトマトをいただいた。
まずは稜線までコースタイムで4時間半の登りだ。
コースはずっと沢沿いで、残り1時間弱の地点にある最終水場まで水の心配がいらない。
やはり水が少ないと荷物が軽くてサクサク歩ける。
道標にはコースのチェックポイントまでの距離の他に標高の表記がある。
進捗具合がイメージしやすく、親切な表記だと思う。
真夏の暑い中の登りなので、沢で体を冷やしながら歩けるのは本当に助かる。
展望は当然望めないが、青空が見上げて稜線に乗る瞬間を心待ちにして歩く。
稜線が近づくに連れ、より青空の割合が増えてきた!
スタートから4時間、常念小屋のある常念乗越に到着。
まずはシェルターの設営。
事前に「写真右端のハイマツのさらに奥のエリアが空いている」という情報を得ており、まずはそちらに向かう。
情報は確かで、誰にも遮られず槍ヶ岳が望める一等地に設営。
強風に苦労した蝶ヶ岳の反省から、今回は風に強いRabのSummit Superlite Bivyを選択した。
eVentのシングルウォールのこの幕は確かに結露し難い。
理由はわからないが、過去10泊程使用した中で唯一この日だけ結露が発生した。
ちなみに、真夏の昼間にインナーポールのシングルウォールを設営するのは本当に暑い。
少しの間のはずなのにクラクラしそうになった。
設営して小屋で昼休憩をとったら、常念岳のピークを目指す。
この日は直射日光にやられてヘロヘロになりかけていたので、ここからは日傘を差して歩く。
少し登ればこの景色。
The 夏山、といった感じのこの景色、たまらない。
常念乗越より1時間でピークに到着。
槍・穂高方面もこの展望。
時間は既に15時だが、天気も安定しているしゆっくりと景色を眺めることにした。
写真を見返すとなんと1時間もここで休憩していたようだ。
その後、常念乗越まで下り、夕飯を食べて眠りについた。
稜線上のテン場もこの日は風が吹き荒れることはなく、穏やかな夜だった。
翌朝は下りるだけなのでゆっくり目覚め、テン場から朝日を眺める。
天気が良さそうだったので、近くの横通岳まで行ってみることにした。
「今日槍や穂高に行った人は大当たりだな」と思いながら、自分も槍も穂高も快晴だったことを思い出す。
横通岳の辺りからはこの展望。
表銀座の稜線はもちろんのこと、遠く裏銀座は水晶岳までも望むことが出来た。
水晶岳は、2年前に雲ノ平経由で裏銀座を歩いたときから大好きな山だ。
そしてこの稜線。
このエリアは表銀座にばかり目が行くが、常念山脈の縦走もいいかもしれない。
「最後はやっぱり上高地がいいから、南下ルートかな」なんて妄想をしながら、ただ稜線を眺めていた。
その後は帰りの渋滞を嫌い、早めの下山。なんせお盆なのだ。
下山を始めたのとほぼ時を同じくして、辺りはガスに巻かれ始めた。
脇目も振らず駆け下り、「ほりでーゆ~四季の郷」でひとっ風呂浴びて帰途に着いた。
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