2015/02/03

20150131 棒ノ嶺

友人たちと棒ノ嶺に○○ハイキングへ!
さわらびの湯 - (白谷沢) - 棒ノ嶺 - (滝ノ平尾根) - さわらびの湯


* * *

棒ノ嶺(棒ノ折山)へ友人たちと行ってきた。
都県堺にあるこの山は、奥多摩側からは棒ノ折山、奥武蔵側からは棒ノ嶺と呼ぶのが一般的のよう。
奥武蔵をホームグラウンドとしている自分にとっては棒ノ嶺の方がしっくり来る。

もうこの山には何度も来ている。単体はもちろん、蕎麦粒山から来たり、高水三山に抜けたり。
結構バリエーション豊かにルート取りが出来る位置にある山だ。

普段、山登りをしない人に「山に連れて行って」と言われた時に案内するのはこの山が多いし、
「日帰りで埼玉のお勧めの山は?」と問われればここを答えるようにしている。

あまり華がない奥武蔵の山々においては、日和田山と並んで抜群の人気を誇る名山だ。

飯能市は「ヤマノススメ」の舞台。街も関連企業も推しに推しまくっている。
ラッピングバスは外観だけかと思いきや、内装やアナウンスまでという凝りよう。



さわらびの湯バス停の駐車場。車の台数はまばら。
ここには地元の農産物や民芸品を扱う直売所とトイレ、自販機などが整備されている。
まずは登山口に向け名栗湖まで車道を10分ほど歩く。

名栗湖。有間ダムにより形成された人造湖。冬季はボートでのワカサギ釣りが楽しめるようだ。
いつもは陸っぱりで釣っている人もいるのだが、今日は姿が見えない。

ちなみに棒ノ嶺はルート上にトイレが無く、ここ有間ダムが最終トイレとなる。

名栗湖に沿って車道をもう10分ほど歩くと、登山口に着く。
車道はアイスバーン状態で、この日一番の危険箇所だったかもしれない。

各自準備を済ませていざ出発!

期待した積雪はさほど無い。まずは沢を左下方に見ながら歩いて行く。

しばらく歩くと登山道はどんどん沢に近づいていき、最終的には合流する。
棒ノ嶺の人気の理由はここ白谷沢にある。軽い沢歩きが楽しめるのだ。

関東近辺でも御岳のロックガーデンや、西沢渓谷など沢に近いコースは人気がある。
マイナスイオン云々以前にやっぱり清涼感ある道を歩くのは気持ちいいもんね。

何度も小さな渡渉を繰り返す。
温暖な季節には、あえてサンダルに履き替えてじゃぶじゃぶ歩いたことも。

ゴルジュを通過する。
ゴルジュとはフランス語で「喉」の意で、切立った岩壁にはさまれた峡谷を指すらしい。

この辺りが白谷沢コースの核心部で、ダイナミックな光景の中を歩くことが出来る。
岩は段々で歩きやすく、スリップ(というか水没)にさえ気をつければ意外と危険は無い。

この日はいつもより水量が少なかったように感じた。

北東面の沢筋なので少し寒々しい雰囲気。
ただ見た目ほど寒くはなく、フリース+ウインドシェルで調度良いくらいの気温だった。

降雪直後の土曜日だったが、道はよく踏まれている。

陽が入ってくると少し幻想的な雰囲気。

林道大名栗線沿いのベンチで少し休憩し、急登を上がって岩茸石に向かう。
ベンチは昔は東屋だったのが、屋根が取り外されていた。

岩茸石でヘアピン状に方角を変えて尾根に乗る。
一気に明るい雰囲気へと様相が変わる。

この山に来た人が「あそこが辛かった」を口を揃えるのが階段が備え付けられた急坂。
急登としてはごく普通の部類だと思うが、階段は段差が大きく歩幅が合わない。
雪のある時はまだいいが、無雪期は丸太の間の土がえぐられていてさらに歩きづらい。

階段を超えると権次入峠に到着。ここで黒山方面から伸びてくる尾根に合流する。
黒山方面へ進めば、最終的には高水三山へと抜けることが出来る。

権次入峠からは都県境の尾根で、向かって左側が東京都、右側が埼玉県となる。
写真でも尾根の左右で木々の植生が異なるのが見て取れると思う。

ちなみにこの尾根は日向沢ノ峰までずっと都県境として続く。
以前歩いた時は人の少ない静かな樹林帯の尾根だったのを覚えている。


最後の坂を登る。冬の澄んだ空が美しい。これは頂上の展望も期待が出来そうだ。

山頂に到着。積雪は20cmくらい?ここは日当りが良いのですぐに溶けてしまうだろう。

すぐ近くに奥武蔵の山々がよく見える。
冬の奥武蔵からは条件が揃えば日光連山や上越の山々が見えるので、意外と展望も侮れないのだ。
奥武蔵のベストシーズンは冬、という人も多いのではないのだろうか。

こちらは関東平野。写真でも中央左に薄っすらと筑波山の山影が見て取れる。
肉眼ではスカイツリーや新宿副都心も判別することが出来た。

広い山頂はいつも人でいっぱいだが、今日は割と空いている。
この時期に山に来る人達はやっぱり鍋が多いね。かくいう自分も冬は鍋ばかり。

しばし写真撮影や景色を楽しんだら昼飯に。
運良く東屋に陣取ることが出来た。良い感じにお腹も空いている。

さて、冒頭で○○と表現した今回の山行のテーマは「刀削麺ハイキング」。
刀削麺なんて山はおろか街でもやったことないんだけど!

生地は前日に友人が強力粉をこねて作ってきてくれた。

早速生地をそれっぽい形に成形し直して、オピネルでリズミカルに削…れない!!
いや削れることは削れるのだが、なんか違う。想像以上に柔らかくてうまくいかない。

なので手でちぎる。4人で分担して強力粉の固まりをひたすらちぎる。

というわけで「刀削麺ハイキング」あらため「すいとんハイキング」。
やっぱり庶民の冬はすいとんですよね。

見た目や粘りに違いはあれど、要は小麦の塊なので味には影響なし。
美味ければオールオッケーということで、無事完食!美味しかったー。

お腹も満たされたことだし、温泉に向けて下山開始。
「名栗=さわらびの湯」というのは「奥多摩=もえぎの湯」くらいの代名詞になっているが、
さわらびの湯は閉館時間が18時と早めなのでそれを踏まえてコース設定する必要がある。

と言っても棒ノ嶺単体で登るのであれば時間が逼迫することはあまり無いだろう。

温泉に向けて脇目も振らずに下る。
雪の下が凍結していたのでチェーンスパイクを装着したが、湿雪ですぐに団子状態になってしまう。
却って歩きづらいのですぐに外してしまった。

岩茸石からは白谷沢コースではなく滝ノ平尾根を使い下山。
こちらはなんの変哲もないごく普通の登山道だが、コースタイム的にはどちらもさほど変わらない。



時間にかなり余裕を持ってさわらびの湯へ到着。
ハイキング適期はいつも混んでいるけど、今なら人もまばらでゆっくり浸かることが出来る。
じっくりと体を温めて、うとうととバスに揺られながら帰途に着いた。

冬×低山×鍋×温泉はやっぱり鉄板の組み合わせ。
冬は寒いからと山に行かない人も、鍋を持ってぜひ行ってみよう!

4 件のコメント:

  1. 初めまして、こんばんは
    冬山に温泉...いいですねぇ
    鍋の具材持って行ってみたくなる記事でした、参考になりました!

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    1. コメントありがとうございます~
      鍋は事前準備も少ないし、お勧めですよ!
      ぜひ具材持って行ってみてください!!

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  2. こんばんわ〜!
    棒ノ嶺、わたしもお気に入りな山です♪
    雪の棒ノ嶺ははじめて見ました!雪景色も素敵ですね〜
    そしておいしそうなやまごはん...あったまりそう!

    ご挨拶遅れちゃいましたが、今年もどうぞよろしくお願い致します〜^^

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    1. ちゅーたさん、こんばんわ!お、棒ノ嶺好きがここにも!何度来てもいい山だと感じます。
      雪だと少し雰囲気変わりますよー。頂上からの景色もよりくっきりでした!
      冬の暖かいごはんは本当幸せですよね。今年も宜しくお願いします!

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