2016/06/03

20160504-07 佐渡ヶ島 - Day 0-2

ゴールデンウィークは島旅。佐渡ヶ島へ。

* * *
仕事の多忙さゆえに諦めかけていたGWの休みを取ることが出来た。
ゆっくり計画を練る間も無かったが、とりあえず行き先は佐渡ヶ島に決めた。

佐渡ヶ島へのアクセスは車+フェリーで。
当初は新幹線を使う予定だったが、天気の巡り合わせが悪かったため融通が利く車に変更。
車ということで計画もあまりせず、見切り発車でのスタートとなった。

初日は天気が悪かったので移動日に割り当てる。
船の出る新潟市は遠い。

新潟 = 越後湯沢のイメージがあって近いような錯覚に陥るが、そこからまだ2時間近くかかるのだ。
佐渡ヶ島で話したおっちゃん曰く「越後湯沢なんて群馬だよ」とのこと。

途中、長岡に寄り道をして小嶋屋本店のへぎ蕎麦を食べる。

この日は長岡市の成人式らしく、街が賑わいを見せていた。
新潟県では成人の日は雪の影響を受ける可能性が高いため、成人式は春以降に実施するとのこと。

この日は新潟駅周辺に宿泊して、翌朝6:00のフェリーで佐渡ヶ島に向かう。

往路のフェリーは「おけさ丸」。旅客店員は1705名で、車両積載は乗用車で290台。

新潟-両津を結ぶ客船は「ときわ丸」「おけさ丸」の2種類がある。
「ときわ丸」は2014年、「おけさ丸」は1993年の運行開始だ。

運行開始年で想像できる通り、復路で乗った「ときわ丸」はかなり新しい印象を受けた。

「おけさ丸」の内部の様子。想像していたよりもかなり立派だった。
船内は6階建てで、1・2階が車両用、3階以上が船室となっている。

写真は4階から3階を見下ろした景色。3階には売店や軽食コーナーなどが併設されていた。

2時間半の船旅を終え、佐渡の東の玄関・両津港に到着。

佐渡には両津・赤泊・小木の3つの港があり、それぞれ新潟・寺泊・直江津から船が出ている。
輸送実績で比べると152万人、5万人、28万人(2007年)となっており、両津港が表玄関と言っていいだろう。

なお、2016年5月現在で佐渡空港に就航する航空便はない。

両津港周辺に車を止め、タクシーでアオネバ登山口へ。

実は、計画ではもっと北にある和木登山口から登り始める予定だった。
しかし、和木登山口に通じる林道が通行止めということで、予定を変更したのだ。

これは調査不足だった。
そもそも佐渡の登山シーズンはゴールデンウィーク明けの5月中旬とのこと。
 ※別の登山口に向かう交通機関もその時期に合わせて運行している。

それでもアオネバ登山口は花の名所だということで、気持ちを切り替えて登り始める。

「アオネバ」は「青粘」と書き、その名の通り登山道の多くは粘土状の土だ。
トレッキングマップによると、ここから稜線のアオネバ十字路までは1時間半の登りとなっている。

今回は旅感を出すためにリッジレストを外付けでパッキングしてきた。

成長しすぎたコゴミだろうか?

爽快な新緑の登山道。明るい林ですごく気持ちよかった。
また新緑だけでなく、「これぞお花畑」というくらい花が咲き乱れていた。

オオイワカガミ。

ヒトリシズカ。

シラネアオイ。

シラネアオイは登山口から稜線に出るまでずっと登山道を彩っていた。
今までに見たシラネアオイの数を足しても遥かに及ばないほどの数を、この日だけで確認できた。

アオネバ渓谷に沿って道が作られているので、水が豊富だ。
気温が高く蒸し暑かったので登山道が沢と交わる度、水で顔を流しながら歩く。
まるで夏山に来ているかのようで、少しだけ夏が待ち遠しいような気持ちになった。

このルートは5月に入るとブヨが多く出るようなので注意を。
この時はブヨの姿は見かけなかったが、後で確認したら1,2箇所刺されていた。

1時間強でアオネバ十字路に到着。
樹林帯の中ではあるが稜線に出た。聞こえてくる音から察するに風が尋常じゃなく強い。
今年のGWは強風だったことを記憶している人は多いと思うが、それは佐渡でも例外では無かった。

十字路を右に折れ、ドンデン避難小屋のあるドンデン高原へ向かう。

アオネバ十字路からドンデン高原間には無数の蕗の薹が生えていた。

アオネバ十字路から30分ほどで、ドンデン避難小屋に到着。
予定ではここに幕営するつもりだったが、あまりに風が強いのでとりあえず避難小屋の中に避難することに。

避難小屋の中の様子。少し埃っぽさはあるが、綺麗に整備されている。
広さも充分で、30人位は収容できるのではないかと感じた。

今夜の寝床を思案する。
テントを張るか、避難小屋に泊まるか、それともドンデン山荘まで行って様子を見るか。

どちらにせよ手持ちの水の量が不足していたので、ドンデン山荘まで行ってみることにした。
ドンデン山荘までは避難小屋から片道30分強。

ドンデン山荘前は開放感ある草原になっている。
6月以降になると牛が放牧されるようだ。辺りにはカピカピに乾燥した牛の糞が落ちていた。

「ここで張ったら気持ち良いだろうな」というのがそもそもこの旅のきっかけだった。

ドンデン山荘へのルート上から、両津港を見下ろすことが出来る。
山の上から海と街を同時に眺める。「島に来たんだ」というのを実感する瞬間だ。

振り返るとまるで高山に来たかのような稜線。

尻立山。時折、体が持っていかれるよう突風が吹き荒れている。
とりあえず写真だけ撮ったら、景色を楽しむこともせず先に進む。

ドンデン山荘まで行ったものの、山荘前でも風の強さは変わらず。
幕営できるか聞いてみたものの、昨日今日とテントは0張で出来れば避けて欲しいとのこと。
山荘で宿泊するという選択肢もあったが、避難小屋で夜を明かすことに決めた。

水を調達して避難小屋に戻る。
ちなみに避難小屋からアオネバ十字路方面に少し下ったところで水は汲めなくはない。
牛の糞尿がブレンドされている可能性はあるが。。。

避難小屋に戻ったら、早速夕飯の支度をする。メニューは炊き込みご飯。
ドンデン山荘で米を水に浸しておいたので、避難小屋に戻る30分で良い塩梅になっていた。

最近は専ら固形燃料を使って炊飯している。
使うのはエスビットではなく、旅館の鍋などでよく見かける卓上固形燃料。
TriPod Powerと組み合わせ、火をつけて放置するだけで今のところ失敗知らず。

避難小屋は貸し切りだった。
このまま風が止まなかったら明日の予定はどうするか、考えていたらいつの間にか眠りについていた。

翌朝。外の様子を確認するまでもなく風が吹き荒れているのがわかった。
長期連休中、「せっかくだから」と悪天候で縦走を続けて苦しい思いをしたことは何回もある。
幸いにも日程にはまだ余裕があるので、いったん下山することにした。

昨日登って来た道を戻る。





アオネバ登山口に下山。
登山口は携帯の電波が届かないのでタクシーを呼ぶことが出来ない。

1時間半後にバスが来るようなので、アオネバ渓谷で休憩することにした。


下山後は島の最北端にある二つ亀キャンプ場で幕営。

二つ亀はミシュラン観光ガイドで2つ星を取った景勝地だ。
佐渡金山など他の観光地から離れているため、意外と訪れる人が少ないというのを聞いた。

キャンプ場もシーズン前ということもあり空いていた。
のんびり過ごすのにピッタリな場所ではあったが、明日も早いので早々に眠りについた。

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