2014/10/24

20141018-19 金峰山・瑞牆山 Day 1

久しぶりに奥秩父の名峰へ。

Day1:大弛峠 - 朝日岳 - 金峰山 - 大日岩 - 富士見平小屋


* * *

金峰山と瑞牆山。
関東から手軽にアクセスできる名峰で、どちらも日本百名山に書かれていることから人気が高い。
近接するこの2峰はセットで登られることが多く、富士見平をベースキャンプとした行程を組む人がほとんどだろう。

しかし2014年から栄和交通が塩山-大弛峠間のバスの運行を始めたことで少し状況が変わった。
1泊2日でもワンウェイの縦走が可能になったのだ。 ※バスは要予約

ということで、瑞牆山荘と大弛峠間をワンウェイで歩くことに決めた。問題はどちら向きに歩くか。
実は2日目の夜にHiker's Partyの予約をしていた。下山して風呂に入って18:00に三鷹に着かなければいけない。

思案の結果、2日目に余裕を持つため大弛峠スタートに決めた。まぁ下り基調で楽だから良いか!

塩山を7:30に出発するバス(車両は乗合タクシー)に乗り、大弛峠へ。
この週は福岡に出張で、羽田に帰って来たのは金曜の夜。疲れが溜まっていたし睡眠不足だった。
バスで眠ろうかと思っていたのだが、助手席に座ることになったので寝るに寝れなかった。

過去に大弛峠のルートで体調を崩したことがあった(おそらく車で急に標高をあげたため)ので一抹の不安を覚える。

ゆっくりと準備をして9:30にスタート。

秋も深まり防寒着を増やしたことで自作パックに入りきるか不安だったが、まだ少し余裕があった。

[パック]
 MYOGバックパック
[行動着]
 Ibex / OD HENLEY LS
 WildThings / Equilibrium Pants
 ARC'TERYX / Squamish Hoody
 POLER / メッシュキャップ
 ALTRA / lone peak 1.5
[レイン]
 OMM / Aether Smock
 Montane/ Minimus Pant
 Mont-bell / GORE-TEX オールラウンド ソックス
[防寒着]
 ユニクロ/ ウルトラライトダウン
 THE NORTH FACE / LIGHT HEAT PANT
[着替え]
 Ibex / U-SIXTY T
 下着類
[シェルター]
 Locus gear / Khufu Sil
 All Weather Blanket
[寝具]
 MONT-BELL / U.L SS ダウンハガー #3
 Klymit / Inertia OZONE
[その他]
 camp / Xenon4
 TAMRACK / ZIPSHOT
 Oakley / HOLBROOK

奥秩父山塊の山々に来ると「あぁ奥秩父に来たな」と毎回思う。
文字に起こすとなんともひどい感想だが、その独特の空気感から共感してくれる人もいるのでは、と思う。

関東周辺の山に多い杉や檜の森林は樹皮の色合いから暖色のイメージだ。
対して針葉樹で構成された奥秩父の森林は寒色の印象で、明るく美しいのだがどことなく哀愁が漂っている。

また火山を持たないこの山塊は「大地の延長としての山」という感じを強く受ける。
関東近辺で標高の高い山は火山が多いため、なんとなく大地と一体感が薄いのだ。

大地という言葉の意味を辞書で引くと言っていることがおかしいのだが。。。

金峰山は3回目になるが、今までで一番人が多かった。


1時間で朝日岳に到着。
最奥に見えるのが金峰山で、遠そうだがコースタイムは1時間半であっという間に到着する。
こう見ると稜線上を歩いて行けるように思えるが、真ん中の鉄山は北面を巻くので実はそんなに楽しめない。
こちら側から向かう場合に展望が開けるのは朝日岳とその手前、金峰山の山頂付近だけなのだ。

ちなみに大弛峠往復の場合、復路のここの朝日岳への登りが嫌になる。


12:00、金峰山山頂に到着。やはりあっという間すぎて少し物足りない。

慌てる必要もないのでゆっくり大休止する。
次から次へと五丈岩にチャレンジする人々をぼうっと眺めていた。
そういえば一度もチャレンジしたことがないな…途中で引き返してくる自分の姿が目に浮かぶ。

1時間半休憩し、13:30富士見平小屋に向け再出発。

金峰山の西側の区間は縦走感があり誰もが好きになる場所だと思う。

奥に見えている岩峰が瑞牆山で、今日はあの辺りまで行かなければならない。
こうやって見るとかなり遠くまで歩いていくように感じる。

朝日岳から見る金峰山もそうだったが、山での距離感は本当に当てにならない。
遠く見えて近かったり、遠く見えてさらに遠かったり。

「遠く見えて実は近い」というのは一見良さそうだが、遠く見えた時点で結構疲れるのでやっぱり適正に見えて欲しい。
でも振り返った時は歩いてきた山々が遠く見える方が感慨深いので、遠く見えるのも捨て難い。

こんなこと言っているからいつまでも距離感が掴めないんだろうな。。。

手元にある「奥秩父 山、谷、峠そして人」(著:山田哲哉)にはこういう記述がある。

しかし、この大弛峠からの往復では金峰山のよさはわからない。
(中略)
重厚な原生林の中に立つさまざまな岩峰を仰ぎ、苔の絨毯を踏みしめながら登ってこその金峰山だと僕は思う。

個人的には手軽に奥秩父の空気感を味わえる大弛峠からのルートも良いと思う。
でも瑞牆側から眺めた金峰山の方が雄大で風格があり、縦走のわくわく感を感じられるというのは確かにある。

いい子ちゃん的意見を言えば、どちらがいい悪いではなく両方歩いて両方楽しむのが正解だろう。
冒頭に書いたとおり今は1泊2日でワンウェイ縦走できるのだから、同時にどちらの景色も楽しむことが出来る。

ちなみに大弛峠からのルートはこのように書かれている。

朝日岳、鉄山を越えた山頂東側の広々とした岩場の雄大な広がりや
南アルプスを正面に見ながらのルートのよさはある

山頂から一時間も下れば森林限界下に入り、後はひたすら下る道となる。
ここで眠気と疲れのピークが来てしまった。大日岩も鷹見岩もスルーした。
惰性でひたすら左右の足を動かし、下って行く。

紅葉は富士見平小屋の辺りまで下りてきていた。

そういえば富士見平小屋って秋にしか来たことがない。
この近辺に哀愁を感じるのはそんなところにも理由があるのかも。

少し遅い時間になってしまったけど、広いテント場なのでまだまだ張る場所を選ぶことが出来た。
ペグも手で押すだけで刺さるし、地面は平らで突起物なども少ない。
登山口から1時間弱で着くこともあり、初めてのテント泊にもお勧めだ。

小屋でビールを買い、夕飯をサッと済ませて18:00過ぎには寝袋に逃げ込む。
この日は思ったよりも冷え込み何度も目が覚めた。シーズンの終わりが近いことを感じた。

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